下の娘が生まれてから、
なかなか他県に住む祖母の家を訪ねることが出来ずにいて。
行こうと思えば車で3時間くらいの距離だから
いつでも会えるな。
なんて考えていたけれど、
母から
だんだん色々な事が分からなくなってきているから
分かるうちに顔を見せてやりなさい
と言われて、週末に兄家族と一緒に祖母の家に遊びに行った。
東京に住んでいた頃はちょくちょく娘を連れて電車で遊びに行っては、
お土産なんかを買って行くと
また、無駄遣いして!こんなものいいんだよ。と叱られ…
帰りにはその何倍も多くのお小遣いをくれて。
私の記憶の中にいる祖母は
母によく似ていて
ちょっとわがままで
でも私たち孫をとても可愛がってくれて。
運動会や発表会はよく遠くから見に来てくれたっけ…
結婚式は祖母にエスコートしてもらって退場したな。
久しぶりにあった祖母は
なんだか小さくなって、
髪も、いつも綺麗にあてていたパーマも、真っ白で短くカットされていた。
○○ちゃん、化粧水はね、
首まで塗るんだよ。首に年齢が出るからねって
祖母はいつもいい化粧品を使っていて上品なおばあちゃんだった。
祖母に、生まれた次女を見せると
ニコニコ笑って名前を呼んでくれた。
私の顔を指差して、
○○だよ!わかってる?
て聞いたら
分かってるよ!
って。
良かった。まだ私を忘れてはいないみたい。
でも指先で紙をめくったりするのが大変で、
言葉がうまく出てこなかったり、
ああ、私の知っている祖母よりも
ずっと歳をとったなって
思った。
切ないような、泣きたくなるようなこんな気持ちはなんて呼べばいいのだろう。
私は早くに祖父を亡くし、
去年父方の祖母を亡くし
今生きているたったひとりの祖母。
いつかはお別れしなければいけない、その時間がどんどん近くなる。
いつまでも一緒にはいられない。
それは、いつも、誰も、同じ。
いつかは私だって老いて、
その時どんな気持ちになるんだろう?
今祖母は何を感じて何を考えているのだろう?
早く、死にたいよ!
なんて冗談言ってたけれど、まだまだ長生きして欲しいと思うのは、
若き私たちのエゴなのかもしれないな。
老い、と。
生まれたばかりの命と、
その間で生きている私。
後悔しないように生きて行きたいな。